畳敷き和室に30、40代注目 訪日旅行ブームで市場拡大
中国で30~40代を中心に畳敷きの和室の人気が広がっている。中国は畳の表面に張るイグサなどで織った「畳表」の日本への最大輸出国。日本での需要が細る中、畳表を日本に輸出していた中国企業の一部は、国内市場の拡大を見据えて畳本体の生産にも乗り出した。
「流行していると聞いてショールームを訪れ、シンプルな感じをすぐに気に入った」。浙江省寧波に住む30代の陳●★さんは自宅にある12平方メートルの部屋を和室に変えた。もともと日本文化に関心はなかったが、畳の清潔な雰囲気に引かれた。子供を遊ばせたり、家族でお茶を飲んだりする憩いの場に利用している。
中国では椅子を使う生活が基本だが、3年ほど前から和室の人気が上がり始めた。漫画や訪日旅行を通じて日本文化に興味を持つ人が増えていることも後押ししている。
マンションでも、内装は入居者自身が業者に頼んで自分好みに仕上げるのが一般的だ。和室を扱う内装業者は上海だけでも100社以上とされる。上海のある業者は「日本旅行で温泉旅館に泊まり、和室の魅力を知る人も多い」と話す。
畳は床に直接敷くのではなく、木枠などで50センチほど高くした上に置くのが主流。中心に配置する座卓が掘りごたつのようになり、中国人にも座りやすくなる。畳敷きの座面の下を収納スペースとして使える利点も人気の秘密だ。
中国一の畳表生産地の寧波で年約100万枚の畳表を日本に輸出する会社を経営する翁大潮さんは、中国市場の将来性に目を付け、一昨年から畳の生産と和室の内装業を始めた。山東省や四川省に計7店舗を持ち、今後さらに増やす計画だ。
「日本の需要は減少傾向だが、足元の中国で市場が生まれていることに気付いた」。翁さんは事業拡大に自信を示す。
畳製造用の機械を中国企業に販売する日本企業の社長は「畳生活で日本への親近感が増すのは両国にとって良いことだ」と、和室ブームを歓迎した。(寧波 共同)
●=日へんに含
★=日へんに京
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