マイナス金利、賃上げに効果 日銀の布野審議委員、金融緩和推進を強調

 

 日銀の布野幸利審議委員は23日、神戸市内で講演し「さまざまな影響に目配りしつつも、金融緩和をしっかりと推進していくことが重要」と強調した。布野氏は1月29日の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の導入に賛成。デフレ脱却の道筋について、布野氏は「経済全体がバランスの取れた好循環を維持する中で物価目標を達成していく必要がある」と述べた。

 マイナス金利政策が賃上げにもたらす影響について、布野氏は講演後の記者会見で「間違いなく効果があった」との見解を示した。金利低下が企業の収益予想に好影響をもたらしているとの考えだ。

 ただ、今春闘で、賃金を一斉に引き上げるベースアップ(ベア)の動きは鈍い。

 日銀の黒田東彦総裁はこの日の参院財政金融委員会で「企業収益は改善し、労働市場も引き締まっているので、賃金が上昇する環境は整っている」と述べ、経済界に賃上げを呼び掛けた。

 日銀の大規模な金融緩和には、設備投資を促す効果も期待されている。

 布野氏は「(効果を)全く疑っていない」とした上で、特に資金を十分持っていないが意欲のある若手経営者にとって、今の金融環境がプラスになると指摘した。