3月の日銀短観は景況感が2四半期ぶり悪化 円高株安や新興国失速が響く

 

 日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業製造業で前回の昨年12月調査から6ポイント大幅下落のプラス6となり、2四半期ぶりに悪化した。年始からの急速な円高・株安や中国など新興国の景気失速が逆風となった。

 業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた値。大企業製造業は、平成25年6月(プラス4)以来2年9カ月ぶりの低水準だ。

 とくに輸出関連が悪化。電気機械がマイナス7と10ポイント悪化したほか、自動車もプラス5と6ポイント悪化。資源価格の下落に見舞われた鉄鋼は前回の0からマイナス22へ大幅に下がった。

 3月31日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=112円台前半で取引され、前回調査の平成27年度下期の想定為替レート(118円)を6円近く上回った。今回調査で示された28年度上期の想定レートは117円45銭だが、足元の円高水準が続けば収益の悪化懸念はさらに高まりそうだ。

 消費低迷が続く中、大企業非製造業も3ポイント下落のプラス22、中小企業の全産業は2ポイント下落のプラス1で、いずれも6四半期ぶりに悪化した。

 27年度の設備投資計画は大企業全産業で前年度比9・8%増と前回から0・9ポイント下がった。今回調査で初めて示された28年度計画は収益環境の悪化を背景に前年度比0・9%減となった。