東京株、新年度も波乱含み 4営業日続落 1カ月ぶりの安値水準

 
1カ月ぶりの安値で取引を終えた日経平均株価を示すボード=1日午後、東京都中央区

 2016年度最初の取引となった1日の東京株式市場は、日銀が朝方発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)で企業の景況感悪化が示されたのを嫌気し、日経平均株価は急落、4営業日続落した。終値は前日比594円51銭安の1万6164円16銭で、3月1日以来1カ月ぶりの安値水準となった。15年度は2448円(約13%)下落し、年度ベースで5年ぶりの下落となったが、新年度相場も波乱含みのスタートになった。

 短観で大企業製造業の業況判断指数(DI)が大幅に悪化したほか、先行きも一段と悪くなるとの見通しが示されたことで、投資家心理が冷え込んだ。東証1部全銘柄の約95%が下落する全面安の展開となった。3月の雇用統計など、米国の重要指標を見極めたいとの様子見姿勢も買いの手控えにつながった。平均株価は午後に入ると、一段と下落し、下げ幅は一時645円に達した。

 米国のダウ工業株30種平均は、3月31日終値が昨年末終値を1.5%上回る水準まで回復したのに対し、日経平均株価は1日終値が昨年末終値を約15%下回り、先進国の中でも日本株の出遅れ感は著しい。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治シニア投資ストラテジストは「(日本株の売買で6~7割のシェアを占める)最大の投資主体である外国人投資家が日本株を買わなくなっている」と指摘。東京証券取引所によると、外国人投資家は3月第4週まで12週連続の売り越しとなった。

 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の下、昨年6月に一時1ドル=125円86銭まで進んだ円安の流れが、年初からの世界的な市場の動揺や米国の早期利上げ観測の後退を受けて円高基調に逆回転していることも重荷となっている。

 厳しい船出となった中、当面は財政出動に裏付けられた政府の経済対策や日銀の追加金融緩和といった政策への期待が相場の下支え材料となりそうだ。

 三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「外国人投資家のアベノミクスに対する信頼は揺らいでいる。彼らが日本株を見直すためには、将来の需要や企業利益の増加を促すような政策対応を取れるかがポイントになる」との見方を示した。