消えゆく金融緩和反対派 日銀審議委員、相次ぎ任期満了

 

 「マイナス金利政策」に反対した日銀の白井さゆり前審議委員は3月末で退任し、同じく反対票を投じた石田浩二審議委員も6月に任期満了を迎える。2人は白川方明前総裁時代に選任されたが、安倍晋三政権は、黒田東彦総裁ら金融緩和に積極的な人材を登用。オセロゲームのように「白」派が「黒」派に入れ替わる中、日銀が追加緩和に動きやすくなるとの見方がある。

 「過去3年間の金融政策はきちんと効果が出ている」

 白井氏の後任の桜井真審議委員は1日の就任会見で、黒田日銀の金融緩和路線を高く評価した。

 マイナス金利の効果が実体経済に波及するには「ある程度時間がかかる」として、金融市場で高まる早期緩和論には距離を置いたが、「デフレを解消し、2%(の物価上昇目標)を早く達成することが必要」との持論も示した。

 マイナス金利は5対4の僅差で導入された。桜井氏は日本輸出入銀行(現在の国際協力銀行)などで研究員を務めた国際金融の専門家。白井氏よりは黒田総裁の考えに好意的とみられており、日銀はマイナス金利の拡大を含めた追加緩和を打ちやすくなる可能性がある。

 一方、審議委員のうち「金融枠」とされるポストは、三井住友銀行出身の石田氏の後任に新生銀行執行役員の政井貴子氏が取り沙汰されている。実現すれば、「マイナス金利に批判的な3メガ銀出身者が外された」(市場関係者)との見方が広がりそうだ。