熊本地震、復旧へ補正検討 首相「必要なあらゆる手段を」
政府は18日、熊本、大分両県を中心に相次ぐ地震の復旧・復興事業を進めるための2016年度補正予算案を編成する方向で検討に入った。がれき処理や土砂崩れの復旧工事、崩落した阿蘇大橋(熊本県南阿蘇村)など公共施設の再建を念頭に置く。緊急的に必要な支援の経費は、成立済みの16年度当初予算を振り替えたり3500億円の予備費を活用したりして優先的に確保する。
住宅やインフラなどの被害の程度を見極めて予算額を詰める。夏の参院選後に開く臨時国会へ経済対策の補正予算案提出を検討しており、震災復旧費をそれに上乗せする想定だが、復旧予算の確保を急ぐ必要が出てきた場合は地震関連を先行させる可能性がある。
安倍晋三首相は18日の衆院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会で、今回の地震を復旧事業への国の補助率を引き上げる激甚災害に早期指定する意向を表明した。補正予算編成の可能性を問われ「必要なあらゆる手段を講じていきたい」と強調。予備費の活用などと合わせ、復旧費を「国がちゃんと負担していく」と述べた。
補正予算案には被災地の復旧工事に加え、仮設住宅の確保や医療面など被災者支援の経費も盛り込む。建設国債を追加発行して財源の一部を賄うことも視野に入れる。
補正予算に向けた復旧費の査定は通常だと数カ月かかる。それまでの間は、予備費をつぎ込むほか、各省庁の災害復旧事業費のうち緊急でないものを地震対応に回し、後から補正予算で補う。公務員宿舎を「みなし仮設住宅」として貸し出すことも想定している。
近年の災害対策では、04年10月の新潟県中越地震への対応として05年2月に04年度補正予算を成立させた。東日本大震災では、発生から2カ月弱の11年5月初めに、約4兆円の11年度第1次補正予算を成立させている。
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