(5完)進退問う質問に「あまり先を走らないで」

舛添都知事BSフジ生出演
舛添要一都知事(荻窪佳撮影)

 《共産党都議団の調査によると、舛添要一都知事就任以降に行った全8回の海外出張は、「豪華出張」と批判を浴びた石原慎太郎元知事より、1回の平均出張費が約1千万円高かったとされる。また、石原氏、猪瀬直樹前知事時代にはなかった空港の「貴賓室」の借り上げも行われ、2回の出張で計165万円を支払っていたことも判明している》

 《語気を強める司会者に対し、舛添知事は淡々と為替レートの違い、航空券は高い時期と安い時期があることなどを指摘し、出張が高額になった背景を説明する。さらに、これまでの海外出張で面会、対談した人物の名前を多数挙げながら成果を強調していった》

 --香港の記者から出張経費の質問が出たときに、「トップが二流のビジネスホテルに泊まりますか? 恥ずかしいでしょう」と話した

 「その言い方は悪くて、非常に反感を買ったと思っています。私の言い方が悪かったのだが、(出張先の国から)『こういうホテルに泊まってくれ』というリクエストがある。あまりみすぼらしいホテルに泊まるというのも…。ある程度の品格、風格を保つのも東京都知事の、東京都を背負っている者として必要ということをわからせるつもりだった」

 --例えば、自分の住む県の知事が、成果もあるかもしれないが、ファーストクラスに乗りスイートに泊まるのと、エコノミーに乗ってホリデーインに泊まってどろどろになって仕事しているのと、どちらの知事を盛り上げようという気持ちになるか。極めて情緒的な質問です。どちらのほうが有権者に仕事ぶりが染みていくと思うか

 「それは適切な質問でない。どろどろになってニューヨークの市長に会っても、何の成果も挙がらなければエコノミーに乗ったって飛行機代はかかるのです。きちんと仕事の成果を上げることを第一に考えるべきであって、生産的な質問ではない。貧しさ競争になってしまう」

 --湯河原に行くにも、公用車は使わないと判断するだけの都民の心に寄り添う気持ちがあるのなら、と思って質問した

 「あなたが都民全部を代表しているわけではありません。いろいろな意見を聞いて、それでも批判がありますから、直すべきは謙虚に受け止めて直す、という感じでやりたいと思っています」

 --都知事に出馬した経緯を考えると、猪瀬前知事は現金授受の問題で辞めることになった。この人なら政治とカネにきれいだろうと思って舛添さんを迎えた。期待値が高かったという言い方もあるかもしれないが、そういう人がこういったお金の使い方をしている。期待値と実態の落差を感じることはないか

 「それがあるので、冒頭に大変申し訳ないと。これから信頼回復に努力するということです」

 --そう考えると、海外出張も経費を縮小する方向になるのか

 「できるものはやりますよ。随行者が多いというのも、一人二役、三役やれということもそう。いろいろな工夫をしたい。私の目的は、東京を世界一の街にすること。2020年東京五輪・パラリンピックを史上最高の大会にして、さらにレガシー(遺産)を残して良い東京にしていくことが最大の目的ですから、反省することは反省して、しっかりと大きな目標に向けて進んでいこうと思っています」

 --進退について考えることはあるか

 「まず、今は全力を挙げて政治資金の問題で疑惑を持たれたことについて解明して説明する」

 --まず、というとそれが終わったら進退を考えるのか

 「いやいや、そうではなくて、とにかくはっきりする努力をします。全力を挙げて東京都民のために働くということを申し上げているのです」

 --辞任するつもりはないか

 「とにかくその前に、疑惑を持たれたことを解明することが私の責任ですから、まずそれをやります。あまり先を走らないでください」

 《進退について繰り返し確認する司会者に対し、「困らせるな」と冗談めかすように笑い声も交えながら答えた舛添知事。ただ、硬い表情を崩すことはなく、「精査してから答える」と繰り返すばかりで緊急特集は終了した》

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