中国の2015年観光業投資、42%増の1兆元超
中国国家観光局が今月中旬に発表した「2015年全国観光業投資報告」によると、同年の中国での観光業への投資は前年比42%増の1兆72億元(約17兆円)だった。安定成長の流れが続いていることから、今年の直接投資は1兆2500億元にのぼる見込み。20年までに2兆元に達するとみられている。中国国営新華社通信が伝えた。
国家観光局の李金早局長は、このほど開催された中国観光産業投融資促進大会で「経済発展は“新常態(ニューノーマル)”の状況にあるが、観光業の発展を推進することで多くの関連産業の発展を効果的に牽引(けんいん)でき、中国経済の供給側の質と効率を高め、経済の構造調整を促すことにつながる」と語った。
同局の呉文学副局長によると、15年、中国全土で観光投資の規模は拡大を続け、投資構造は徐々に改善。投資のホットスポットが急速に形成された。
観光投資はなお民営資本が中心で、政府投資や国有企業の投資が補完する多元的枠組みが続いている。民営企業による観光業への投資額は5779億元で、全体の57.4%。投資先はこれまでの従来型製造業や不動産業から現代型観光業へと転換している。
15年、投資のホットスポットは(農村を中心とした)郷村観光やオンライン旅行、総合的な観光プロジェクト、クルーズ旅行、スポーツ観光などだった。今後はリゾート旅行やスマート観光、文化観光、ヘルスツーリズム、特色ある地方小都市観光などが注目されるとみられている。(上海支局)
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