増税の前に「身を切る改革」を
2016参院選 経済政策を問う!□おおさか維新の会・片山虎之助共同代表
景気の先行きが予断を許さない中、国民には税負担が重くのしかかっている。2014年度に消費税率が8%となって以降、消費は低迷を続けている。消費税率は来年度には10%となる予定であり、また、復興特別所得税は37年末まで、源泉徴収が続くことになる。
これに対し、復興財源のための議員歳費や公務員給与の削減は、13年度をもって終了となった。これにより、14年度に国の公務員人件費は2700億円増えた(復興特別所得税の税収3000億円とほぼ同額である)。そのうえ、公務員人件費は、15年度に500億円、16年度に400億円増えている。
国民に増税などの負担を求めるなら、その前に、議員定数・歳費などをカットする「身を切る改革」を行い、公務員人件費を削減すべきである。公務員人件費の削減方法として行うべき政策には、主に次の2つがある。
第1に、出先機関改革である。行政機関の国家公務員30万人のうち、18万人強が地方出先機関の職員となっている。これら出先機関には実質的に裁量権がなく、地方自治体との二重行政となっており、職員と予算に無駄が生じるなどの問題がある。さらに、国会の監視が及びにくい上に、メディアとの接触も少なく、地方自治体の首長や地方議会のガバナンスも及ばない。行政の効率性の点からも、民主的コントロールの点からも大きな欠陥がある。こうした出先機関は原則廃止し、事務・職員・予算の純減をはかるべきである。
第2に、人事院勧告制度での官民給与の比較方法の見直しだ。人事院の行う民間給与実態調査では、企業規模50人以上、事業所規模50人以上の事業所が対象となる。これは全国の事業所全体の1%にすぎず、調査対象が大企業に偏っていると疑われている。調査対象事業所の労働者数は正社員の6割の人数をカバーするといわれるが、今では、民間労働者のうち正社員は6割にすぎない。このため、公務員給与は国民には高く感じられるものになっていて、官民給与比較の方法自体を見直すべきことが広く指摘されている。
このほかにも、公務員の評価の仕組みが絶対評価方式であることや、昇給の仕組みが職位と連動せず、同じ職責でも昇給が続くなどの点も改革が必要である。
公務員人件費削減に加え、独立行政法人などの政府系法人の統廃合と民営化、特別会計の効率化、基金制度の見直しなどを行い、さらに、規制改革によって行政事務自体を大幅に減らして、簡素で効率的な行政機構にしていくべきである。
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次回は31日に社民党を掲載します。おおさか維新の会の2回目は6月11日掲載予定です。
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【プロフィル】片山虎之助
かたやま・とらのすけ おおさか維新の会共同代表。総務相、参院自民党幹事長、同国対委員長、参院予算委員長、たちあがれ日本参院幹事長などを歴任。東大法学部卒業後、自治省(現総務省)入省。89年の参院選岡山選挙区で自民党から初当選。2010年の参院選に、たちあがれ日本から立候補、比例代表で通算4回目の当選。80歳、岡山県生まれ。
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