韓国軍と在韓国連軍、違法操業の中国漁船を摘発 休戦協定締結以来、初めて

 
中国の違法漁業に対する取り締まりを実施した韓国海兵隊=10日(韓国国防部提供、AP)

 【ソウル=名村隆寛】黄海上の軍事境界線に当たる北方限界線(NLL)付近の韓国側で、中国漁船による違法操業が激増している。これを取り締まるため、韓国軍や在韓国連軍司令部などは10日、朝鮮戦争の休戦協定締結(1953年)以来初となる合同作戦を始めた。

 NLL付近では、数年前から中国漁船が北朝鮮海域から南下し、違法操業を繰り返している。特にワタリガニ漁の季節を迎えるなか、中国漁船の乱獲で韓国の漁獲量は激減。前年比で約70%も減少したという。

 報道によれば、先月だけで520隻余りの中国漁船が違法操業し、業を煮やした韓国の漁民が今月5日、漁船2隻を拿捕(だほ)した。しかし、中国漁船はその後も、300隻以上が違法操業を続けているという。

 合同作戦は臨津江(イムジンガン)が漢江(ハンガン)に合流する「漢江河口中立水域」の一帯で行われている。対岸は北朝鮮で、北朝鮮には合同作戦の実施を通知済みという。

 合同作戦で中国漁船は、韓国側海域から閉め出される。韓国政府は中国政府に再三抗議しているが、追い出された中国漁船は“操業再開”を狙ってNLLの北側に居座り続けている。