英、EU離脱懸念で国債に資金避難 長期金利4営業日連続で最低更新

 

 長期金利の低下に歯止めがかからない。15日の東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りがマイナス0.195%となり、4営業日連続で過去最低を更新した。日銀のマイナス金利政策の導入に加えて、英国の欧州連合(EU)離脱への警戒感が高まり、投資家が安全資産とされる日本国債に資金を避難させる動きが強まったことが背景にある。

 15日は5年債から40年債まで幅広い年限で、利回りが連日で過去最低を更新。日銀の国債買い入れが行われて需給が引き締まるとの見方から、利回りのマイナス幅が一段と広がった。

 日銀は2%の物価上昇目標の達成を目指し、大規模金融緩和で長期国債の保有残高が年間約80兆円のペースで増えるよう買い入れ、金利低下を促してきた。さらに1月にマイナス金利政策の導入を決定。それまで0.2%台で推移していた10年債利回りは2月9日に初のマイナスに突入。4月下旬にはマイナス0.135%まで低下が進んだ。

 こうした中、複数の世論調査の結果、EU離脱支持が優勢と報じられて英国のEU離脱が現実味を帯びてきたことで、投資家がリスク回避に大きくかじを切った。値下がりリスクの大きい株式を手放し、日本国債を買う傾向が鮮明となった。10年債利回りは、過去最低を更新する前の9日終値がマイナス0.130%だったが、その後の4営業日でマイナス幅を0.065%広げた。

 国債が買われて長期金利が低下する傾向は、欧米の主要国でも顕著だ。14日には、ドイツの10年債利回りが一時マイナス0.033%をつけてマイナス圏に沈んだ。英国の10年債利回りも過去最低を更新し、米国の10年債利回りは2月中旬以来約4カ月ぶりの低水準をつける場面があった。

 SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは「日銀の追加緩和期待もあり、日本の長期金利は今後も低下方向にいくとみている」との見方を示した。