消費税マイレージ制度導入で“安心”を

2016参院選 経済政策を問う!
党首会談に臨み、安倍晋三首相(右)と握手をする日本のこころを大切にする党の中山恭子代表=4月26日、首相官邸

 □日本のこころを大切にする党・中野正志幹事長

 日本のこころを大切にする党は、経済優先、デフレ脱却が最優先であると主張している。首相官邸に緊急経済対策を提言した。また、国会質疑の場では、安倍晋三首相に10%への消費税増税の再延期を再三にわたって提案してきた。安倍首相もわが党の主張に沿って、再延期を決断した。

 しかし、日本の国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費を拡大し、景気回復を成し遂げるためには、国民一人一人が日々の消費活動によって将来の豊かになることが実感できる新しい社会制度が必要であるとも考えている。そこで、消費税の一部が将来自分に返還される制度である、消費税マイレージ制度を提案している。

 消費税は、社会保障制度を維持するための重要な財源だ。その一方で、消費税は消費マインドを冷やす作用がある。そこで、消費税に積み立てや貯蓄の要素を取り入れてはどうかと考えたのが、上智大学の大和田滝惠(たきよし)教授の「消費税積立貯蓄制度」だ。これを私たちはイメージしやすくするために消費税マイレージ制度と呼んでいる。

 基本的な考え方は、国民が納めた消費税を積み立てて、政府が代わって運用し、将来年金を受け取るときに、運用益を含めて還付するというものだ。政府が税を運用することと、それが将来国民に返還されるという点に新しさがある。民間消費を担う国民が、「消費税は取られるものである」とマイナスに考えていては、消費は伸びない。「消費税は貯(た)めるものである」というプラスの考え方に転換すれば、消費を冷やす影響を軽減できるわけだ。

 具体的にはマイナンバーと連動した新しいICカードを作り、消費税の一部をマイレージとして貯めていく。「少しでも廉価なものを買おう」という防衛的な消費者マインドを、「高いものを買えば、その分マイレージが多く貯まって得をする」と転換させることが重要だ。それを国民全体に広げることで成長する日本経済を実現するのだ。この経済成長による税収の上振れ分で、還付原資を賄うことができるので、一般財源に手を付ける必要は全くない。

 また、消費税には逆進性の問題がある。マイレージの返還は生活に余裕のある人への還付率を低くし、困窮している人には高くする。将来の不安を減らすための制度だから、このような傾斜配分は重要だ。それによって、消費税の逆進性を時間軸で解決するのだ。現役時代に少ない年金額しか積めなかった人の助けとなる、老後の安心の支えとなる制度を目指している。

 マイナンバー制度を活用して、国民の皆さんの暮らしを良い方向に導く社会制度が提案できないか、その観点から消費税マイレージを提案する。

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 16日は新党改革を掲載します。

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【プロフィル】中野正志

 なかの・まさし 党幹事長兼国会対策委員長。国土交通大臣政務官、経済産業副大臣などを歴任。東北学院大学法学部卒業後、宮城県議などを経て、1996年10月の衆院選で自民党から初当選。衆院議員を3期務めた後、2013年の参院選で日本維新の会の比例代表で初当選。次世代の党を経て現在に。68歳。宮城県生まれ。