15年度末 外国人の株保有4年ぶり減少 アベノミクス牽引役“逃避”
東京証券取引所など全国4証取は21日までに、投資家の株式保有全体に占める2015年度末の外国人の割合が4年ぶりに低下し、前年度末から1.9ポイント減の29.8%になったと調査結果を発表した。原油価格の下落や中国の経済不安を背景に、安倍政権の経済政策アベノミクスで円安株高の牽引(けんいん)役だった外国人の日本株離れが鮮明になった。
外国人の割合は第2次安倍政権が発足した12年度から増加に転じ、14年度には過去最高の31.7%に達した。しかし15年度の売越額は5兆円を超え、世界的な株価暴落「ブラックマンデー」が起きた1987年度以来の規模となった。
東京と札幌、名古屋、福岡の証取が実施した15年度の株式分布状況調査で分かった。業種別では、全33業種中21業種で外国人投資家の保有割合が低下した。銀行、保険や鉱業の減少幅が大きかった。
日本株離れが進んだのは、原油安で打撃を受けた産油国のオイルマネー流出や昨年夏の中国の先行き懸念に伴う「チャイナ・ショック」が大きな理由だ。円安株高が反転して日本株への期待感が薄れ、今年初めの世界的な金融市場混乱も影響した。
個人投資家は0.2ポイント増の17.5%と4年ぶりに上昇したが、外国人には依然及ばない比率だ。一方、各上場会社の株主数を単純に合算した延べ人数ベースの株主数は67年度の調査以来初めて5000万人を突破した。日本郵政グループ3社の上場が要因。
また公的年金による株式買い入れ窓口となる信託銀行の保有割合は0.8ポイント増の18.8%と、2年連続で上昇した。株主還元強化で自社株買いを増やした事業会社も1.3ポイントアップし22.6%になった。
関連記事