「えー!?」「何だよ!」聴衆ブーイング 鳥越俊太郎氏の街頭演説たった40秒

 
鳥越俊太郎候補の東京・巣鴨でのわずか40秒の演説に激怒した聴衆の都民

 東京都知事選(7月31日投開票)で、民進党や共産党など野党4党が候補に推薦したジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が18日、豊島区巣鴨の巣鴨地蔵通り商店街で街頭演説を行った際、わずか約40秒という演説時間の短さに集まった聴衆からブーイングが起きる騒ぎがあった。

 この日は気温31度という炎天下。鳥越氏はツイッターなどで午後1時から街頭演説を行うと予告していたが、集まった中高年ら約500人の前に約20分遅れで現れた。

 商店街を歩いて登場した鳥越氏は「巣鴨とげぬき地蔵通りにお集まりの皆さん、私、鳥越俊太郎でございます」とあいさつ。その後「今回、都知事選に立候補しました。最後まで戦い抜くつもりです。どうかご支援ください」と続けた後に「今回は私の30年、40年来の友人である歌手の森進一さんが応援に駆けつけてくださいました。早速バトンを渡したいと思います」と演説しただけで、応援演説に駆けつけた森進一さん(69)に早々とバトンタッチした。

 この間、わずか約40秒。政策について具体的な言及は一切無い。鳥越さんが森さんを紹介すると、大歓声が。続けて「皆知ってるよね?森さん。知ってるよね?あの森さんだよ」と聴衆に繰り返した。

 登壇した森さんは「40年近くのつきあいになりますが、都知事に望むのはクリーンさだと思うんです。東京都民の一人として高齢者として鳥越さんに託したい」などと鳥越氏をアピールした。森さんの話もわずか約1分10秒。このあと、聴衆から「歌ってー」とリクエストがあり、●(=歌記号)えり~いもの~と、名曲「襟裳岬」のサビを披露した。

 その直後、司会が「次の遊説地への時間が迫ってまいりました」とアナウンスすると、聴衆からは「えー!?」「何だよ!」などとブーイングが。

 鳥越氏が乗って来た車まで歩く間も、聴衆からは「政策の演説してよ」「30分以上待ってたのに」「こんなことしてちゃだめだよ」などの怒号がとんだ。

 この日の鳥越氏の街頭での演説は、巣鴨と新宿の2カ所。夜は千代田区で個人演説会を行った。

 ちなみに候補の小池百合子元防衛相(64)は新宿や恵比寿、目黒など5カ所の街頭で声を張り上げ、同じく候補の増田寛也元総務相(64)も街頭演説3カ所、個人演説会3カ所など計11カ所で支持を訴えた。