石原担当相、東京開業ワンストップセンター視察 拡充検討を示唆

 
「東京開業ワンストップセンター」を視察に訪れた石原伸晃経済再生担当相(右)と、東京都の安藤立美副知事=20日、東京都港区

 石原伸晃経済再生担当相は20日、外資系企業が起業に当たって必要な複数の煩雑な手続きを1カ所で行える「東京開業ワンストップセンター」(東京都港区)を視察した。同センターは、東京23区の一部などが国際的ビジネス拠点づくりの国家戦略特区に指定されたことを受け、外国からの投資を呼び込むことを目的に昨春オープン。政府は成長戦略で対日投資の促進を掲げており、同センターの活用などを進める考えだ。

 「投資の呼び込みや若い人の起業のサポートは大切。(センターのような施設の)充実を後押しするのは重要だ」

 相談業務の様子などを視察した後、石原担当相は記者団にこう述べた。また、「(都知事選で選ばれる)新しい知事も、こういうものは大切だと理解いただけると思う」と強調。センターについて「手狭」と述べ、拡充検討の可能性に言及した。

 同センターは国と都が共同運営しており、登記や税務、社会保険といった起業関連の手続きを1カ所で行える。外国人には外国語での対応を行う。

 通常、起業の手続きをするさいは、法務局、国税局、年金事務所など複数の窓口を巡る必要があるため、開業までに20日程度かかる。こうした煩雑さは、外資系企業による対日投資が滞る理由の一つとされている。