ジェトロ、仏食品振興会と提携へ 日本の農林水産物 海外に売り込み

 

 日本の農林水産物の輸出を拡大させるため、日本貿易振興機構(ジェトロ)が食品や飲料専門の仏PR会社、フランス食品振興会(ソペクサ)と提携することが24日、分かった。輸出促進で海外企業と手を組むのは初めて。25日にソペクサ日本事務所と覚書を交わす。各国で食品や飲料の普及を仕掛けてきた同社の知見を生かし、日本の食文化を丸ごと海外市場に売り込むのが狙いだ。

 ソペクサは1961年、ワインやチーズなどフランス産農林水産物の輸出を促進する公的機関として設立。2007年に民間団体となり、世界各国で特産物の宣伝、普及を手掛けてきた。日本でもフランス産の新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」やメキシコ産アボカドのPRに一役買っている。

 ジェトロとの提携では、現地で有力な小売りや流通事業者を通じた販売促進から、影響力の大きい料理人や個人ブログの運営者なども巻き込んだイメージ戦略までを展開する。

 ジェトロの担当者も「これまで食に特化した輸出促進はできていなかった。われわれが苦手だった“文化”としての見せ方にたけている」と期待を込める。

 和食がブームとなっている欧米での販促はもちろんだが、特に注力するのはアジア市場。日本産の生野菜や果物などが人気の中国のほか、経済成長が期待される東南アジアでも日本酒や加工食品で市場を開拓する。

 ジェトロとともに輸出拡大に取り組む経済産業省幹部も「清涼飲料水や菓子などの加工品にはまだまだのびしろがある」と太鼓判を押す。

 年内にも日本酒などの見本市を海外で開催する方針だ。年末商戦や中華圏の旧正月にあたる春節などでの消費拡大を目指す。

 15年の農林水産物・食品の輸出額は7451億円となり、3年連続で過去最高を更新した。政府が5月に取りまとめた「農林水産業の輸出力強化戦略」では、「20年に1兆円」との目標を前倒しするとしている。