TPPの批准賛成見通しなければ、投票行わず ライアン米下院議長 「知財分野の再交渉必要」「否決のための審議、意味なし」
【ワシントン=小雲規生】ライアン米下院議長は4日、地元ウィスコンシン州のラジオ局のインタビューに対し、2月に日米など12カ国が合意した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の米国での批准について、十分な賛成票を得られる見通しがなければ批准の是非を問う投票を行わないとの意向を示した。ロイター通信が報じた。
ライアン氏は、批准にあたる実施法案の審議・可決について、「票が得られていない以上、否決されるためだけに審議を行うことに意味はない」と述べた。TPP実現を目指すオバマ大統領は11月の大統領選から任期が終わる1月下旬までの「レームダック期間」中での批准を議会に促している中、否定的な見方を示したかたちだ。
ライアン氏はTPPの合意内容が不十分だった結果、「議会で数十票を失った」と指摘。農業や労働規制、バイオ医薬品に関する知的財産保護の分野で合意内容を再交渉する必要があると指摘した。
一方、米紙ワシントン・ポストは4日付紙面にオバマ氏の任期中のTPP批准を求める社説を掲載。TPPが批准される可能性はごくわずかだとしながらも、「可能性がないよりは良いことだ」としている。
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