ふるさと納税 地元産品以外で返礼品提供 アディダスなど5社、福島・南相馬に

 

 応援したい自治体に寄付すると住民税などが控除される、ふるさと納税でアディダスなどの有名ブランド5社が、東日本大震災で被災した福島県南相馬市に対する寄付の返礼品として、スポーツシューズなどの自社製品を提供することが6日、分かった。地元産品以外が返礼品となるのは珍しく、企業の新たな被災地支援の形として広がる可能性がある。

 南相馬市は月内に、ふるさと納税での寄付者が寄付金の使い道を選択できる制度を始める計画。これに賛同したドイツのスポーツ用品大手アディダスのほか、部屋着の「ジェラートピケ」やバッグなど小物の「マンハッタンポーテージ」といったブランドを扱う国内外の4社が返礼品提供で市と合意した。

 1万円以上の寄付者を対象に、アディダスのスニーカーやマンハッタンポーテージのデイパックなどが寄付額に応じて送られる。

 ふるさと納税では、寄付を受けた各自治体が寄付者に地元産品を返礼品として送るのが通例化している。なかには高級牛肉やパソコンなどの豪華な返礼品を売りに、多額の寄付を集める自治体も珍しくない。昨年に税控除の対象となる寄付額の上限が約2倍に引き上げられてからは、各自治体が競うように返礼品の充実を図っている。

 一方、南相馬市は震災に伴う福島第1原子力発電所の事故で、農業・漁業が大きなダメージを受けたほか、風評被害なども根強く、地元産品などを返礼品にした2014年度の寄付額は11年度比で2割以上減少した。同市は南部などに出されていた避難指示が7月に解除されたばかりで、復興加速に向けた資金支援が必要となっていた。

 総務省によると、16年度にふるさと納税で税控除を受けるのは129万5000人で前年度の約3倍に増えた。

 同省は4月、全国の自治体に換金しやすい商品券や家電などを返礼品としないよう要請している。