ベトナム、保険料収入拡大 上期26%増、所得増が追い風

 

 ベトナムの保険市場が好調だ。同国財務省保険監督庁によると、今年上期(1~6月期)の同国保険会社の保険料収入は、前年同期比25.9%増の38兆6100億ドン(約1737億円)に達し、半期ベースの伸び率としては2011年以降で最高となった。同庁の幹部は、同市場は過去数年停滞していたものの、昨年から成長の勢いを取り戻しているとの見方を示した。現地紙サイゴン・タイムズなどが報じた。

 上期の保険料収入の内訳をみると、生命保険料収入が前年同期比36.8%増の21兆300億ドン、損害保険料収入は同15.0%増の17兆5800億ドンだった。

 同国は経済成長による中間層の増加や所得増に加え、保険に対する意識向上などにより保険のニーズが高まっている。政府が保険会社への監督を強化、同市場の健全性確保に注力していることも成長につながっているもようだ。15年の保険料収入は、前年比30.4%増の68兆7000億ドンで、伸び率は過去10年で最高だった。

 財務省は、保険市場の拡大が続くものの、ベトナムは保険料収入の総額が国内総生産(GDP)比でわずか2%にとどまっており、世界平均の6.3%、東南アジア諸国連合(ASEAN)域内平均の3.35%と比べて大きく後れを取っていると指摘する。同市場にはさらなる拡大の余地があるとの見方だ。

 さらに、ベトナムは20年に企業数を100万社、1人当たりGDPを3750ドル(約38万円)に引き上げる目標を設定していることから、さらなる所得増が見込まれ、保険市場の拡大が期待される。

 同国には現在、17社の保険会社がある。地場保険バオベトをはじめ、香港を拠点とするAIA、カナダのマニュライフ、英プルデンシャル、第一生命が市場の75%を占めるとされるなか、地場企業と提携した外資保険会社の参入も相次いでいる。成長が確実視される同市場では今後、企業間の競争がさらに激化しそうだ。(シンガポール市場)