経済再生や改憲論議に必要なのは 幸福実現党党首・釈量子

太陽の昇る国へ
東京の魅力や競争力を高める政策を都知事選で訴えた七海ひろこ氏=7月30日、東京都渋谷区

 --参院選での活動に関して、8月2日、警視庁による幸福実現党本部への家宅捜索が行われました

 党員、支援者の皆さまをはじめ、多方面にわたり大変なご心配をおかけしていることを、この場をお借りしてお詫び申し上げます。事実関係については捜査中であり、説明は控えたいと存じますが、党本部にまで家宅捜索が及んだことは、一部報道にもあるように「極めて異例」です。また、捜査情報のリークにより、ことさらに大きく報道されたことなどに対して、捜査当局に対して抗議を行っています。

 家宅捜索に関しては政治的意図なしとは言えないのではないかとの感も持っておりますし、そもそも公職選挙法自体、既成政党の既得権益を守るための制度に見えなくもありません。政権与党は給付金などで選挙対策を行う一方で、公選法などにより政治への新規参入を阻んでいるとも言えるのではないでしょうか。

 いずれにいたしましても、ご心配をおかけしておりますことを重ねてお詫び申し上げますとともに、活動のさらなる質の向上を図りつつ、国民の皆さまの真なる幸福の実現に向けて、活動を展開していく所存です。

 --都知事選では、小池百合子氏が圧勝しました

 わが党は、党広報本部長兼財務局長の七海ひろこを擁立して戦いましたが、力及ばず残念です。小池新知事には、東京オリンピック・パラリンピックの成功はもちろん、都政の課題が明るみになりつつあるなか、東京都の発展と都政の透明化に大ナタを振るっていただきたいと存じます。

 --選挙中は、七海候補の「ハグ」も話題となりました

 消費税5%特区や容積率緩和による超高層都市化など、首都・東京の魅力や競争力を高めるための政策につきましても、賛同のお声を数多くいただきました。改めて減税や規制緩和が必要とされているとの確信を深めました。

 --選挙報道で、小池氏ら三候補の動向ばかりが取り上げられたことについて、候補者有志が放送倫理・番組向上機構(BPO)と民放4社に偏向報道是正を求めた要求書を送付しました

 7月18~22日の民放の主要ニュース番組で都知事選が扱われた際、放映時間のほとんどがいわゆる「主要三候補」で占められ、その他の候補者の時間は、3%程度にすぎませんでした。候補者の知名度などにより、扱いに一定程度の差が出てしまうことは理解できますが、あまりに行き過ぎです。

 放送法では、放送事業者に対して政治的公平性を求めています。同法違反に当たるなどとして、候補者有志による偏向報道の是正要求を受け、対応した社も見られました。マスコミ各社におかれては、国民の「知る権利」に応えるべく、公平公正を旨とする報道の徹底をお願いしたいと思います。

 --安倍政権が28兆円超の経済対策を決定し、内閣改造に踏み切りました

 外部要因はあるとはいえ、景気下支えのために経済対策を打つこと自体、消費増税によりアベノミクスが失敗したことの証左でしょう。これに先立って日銀が追加緩和を行いましたが、金融政策の手詰まり感も強まっています。実体経済を支えるための方策として、わが党は引き続き、5%への消費減税を訴えていきたいと思います。

 --安倍政権は改憲論議も加速させるとみられますが

 3日には北朝鮮がノドンを発射し、弾頭部分が秋田県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下しました。弾頭部分がEEZに落下するのは初めてのことです。周辺国の軍事的脅威が目前に迫るなか、9条改正や防衛体制の整備は喫緊の課題です。

 また、「生前退位」を巡って、8日、天皇陛下がお気持ちを表明されましたが、ご意向を尊重し、皇室のあり方についての議論が進められるよう願います。なお、自民党は天皇を元首とする改憲案を示していますが、幸福実現党はかねて天皇に政治責任や戦争責任が及ばないよう、宗教的・文化的存在としての皇室の永続に努めるべきだと表明しています。

 --間もなく終戦の日を迎えます

 今日、私たちが享受している平和と繁栄が、先人たちの尊い犠牲の上に築かれていることを忘れてはなりません。一国の指導者が、戦禍に倒れた英霊に哀悼の誠を捧げることに対して非難を受けるいわれはありません。安倍首相には、堂々と靖国神社に参拝するとともに、天皇陛下の御親拝再開に向けた環境整備に努めるよう求めます。

                  ◇

【プロフィル】釈量子

 しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。