FRB議長追加利上げに意欲で一時約2週間ぶり円安水準 鍵握る今週末の米雇用統計、「1ドル=103円台」の見方も

 

 26日のニューヨーク外国為替市場では、追加利上げに意欲を示した米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の講演や、その後のフィッシャーFRB副議長らの発言を手掛かりに円売りドル買いが進み、一時1ドル=101円94銭と約2週間ぶりの円安ドル高水準をつけた。次の焦点は9月2日に発表される8月の米雇用統計で、堅調な内容となれば一段と円安ドル高に振れる可能性がある。

 イエレン議長は26日、米西部ワイオミング州ジャクソンホールで講演し、追加利上げに意欲を示した。ただ、具体的な時期には言及せず、「決定は常に経済データ次第」と述べ、バランスを取った形となった。

 講演内容について岡三オンライン証券の武部力也投資情報部長は「想定よりも『タカ派』(利上げに積極的)だったが、玉虫色の印象だ」と指摘する。

 その後、フィッシャー副議長が米テレビのインタビューで、8月の雇用統計の内容が良ければ9月の追加利上げもあり得ると示唆したと報じられた。他のFRB高官からも早期の追加利上げに前向きな発言が相次いで、円相場は円安ドル高に大きく動いた。

 今週の円相場の見通しについて、ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「週初は前週末の余韻から円売りドル買いが先行するが、週半ばからは雇用統計の内容を見極めようと様子見ムードが広がるのではないか」と語る。

 雇用統計が強い内容となれば、市場が9月の追加利上げを織り込む流れが加速しそうで、武部、上野両氏とも「1ドル=103円台まで円安ドル高が進む可能性がある」とみる。上野氏は「雇用統計が文句なしの内容なら米国の金利が上昇してドル高圧力となる一方、(追加利上げへの警戒から)米国株式相場が下落してリスク回避の円買いが起きる恐れもある」とした。