国産水陸両用車、レールガンを開発へ 防衛省が「技術戦略」で明記

 
電磁式レールガンを搭載した艦船のイラスト=2014年公表(米海軍のホームページより)

 防衛省は31日、今後約20年を見通して科学技術分野の取り組みの方向を示す「防衛技術戦略」を作成し、これに合わせて「中長期技術見積り」も10年ぶりに改定した。

 国産水陸両用車や米海軍が開発を進めるレールガン(電磁加速砲)の研究開発を進める方針が明記されており、防衛省が同日まとめた平成29年度予算の概算要求でも関連経費が計上された。

 防衛省の概算要求に占める研究開発費は前年度当初予算比184億円増の1239億円。研究開発費は26年度予算以降減額が続いており、4年ぶりの増額を目指す。

 来年度以降の負担を含む新規契約ベースでは今年度当初予算比180億円増の1391億円を盛り込んだ。

 技術戦略に基づく装備開発としては水陸両用車に44億円、レールガンに21億円を計上。水中無人機向けのセンサーシステム研究(9億円)、将来世代の無人機検討(8千万円)、人工知能など新技術の短期実用化に向けた取り組み(4億円)などのメニューも並べた。

 将来有望な先進技術の研究を助成するファンディング制度については、前年度の6億円から大幅増の110億円を盛り込んだ。