中国 1600億元投入、児童・生徒の健康改善

提供:中国新聞
中国河北省石家荘市の山間部にある小学校で、校内の食堂で支給される無料の給食を食べるために並ぶ児童たち(中国新聞社)

 中国教育省によると、中国の農村で義務教育課程にある児童・生徒を対象に実施された「栄養改善計画」は実施期間の5年間で1591億元(約2兆4520億円)が中央財政から投入され、児童・生徒の健康状態には大幅な改善がみられたことが明らかになった。

 2011年に始まった同計画は29省・自治区・直轄市の13万7000校に通う3360万人超が対象となった。これは毎日、全国の義務教育学校の過半数で栄養食が提供され、児童・生徒の4分の1近くが食べていた計算になる。

 また、12年秋からは中国疾病予防コントロールセンター(中国CDC)の栄養・健康所がテスト地域に設置したセンターで年に1回、児童・生徒の健康状態を調べるモニタリング調査を実施。対象の地域は12年の414県から15年には652県に拡大し、学校数は1万2000校、児童・生徒数は160万人余りに上っている。

 モニタリング結果をみると、15年の男女各年齢層で平均身長は12年比で1.2センチから1.4センチ伸び、平均体重は0.7キロから0.8キロ増加。特に6~11歳の増加幅が顕著だった。

 それでも、対象地域の児童・生徒の身長と体重は全国平均を下回ったままだ。中国CDCの梁暁峰副主任は「学校給食の栄養バランスや供給システム改善と児童・生徒自身の栄養知識向上により食生活が改善されることを期待する」と話している。(中国新聞社)