8月の経常黒字23.1%増 2兆8億円、3カ月連続前年上回る
財務省が11日発表した8月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比23.1%増の2兆8億円だった。黒字額が前年を上回るのは3カ月連続。原油安で輸入額が抑えられ、貿易収支が赤字から黒字に転換したのが主因だ。
旅行者のお金の出入りを示す旅行収支は黒字幅を縮小し、前年同月比で2013年1月以来、43カ月ぶりに収支が悪化した。
経常収支の黒字確保は26カ月連続。このうち輸出から輸入を差し引いた貿易収支は2432億円の黒字(前年同月は3292億円の赤字)だった。輸出は9.6%減の5兆3019億円、輸入は18.3%減の5兆587億円とともに減少した。
旅行収支の黒字は27.8%減の543億円。円高で海外旅行に出国した日本人が増えた一方、外国人旅行者の1人当たりの消費額が低下したことが影響した。
財務省は「9月以降の旅行収支の動向を注視したい」としている。旅行収支の黒字減少などで、サービス収支は525億円の赤字となった。
経常収支とは別に、金融資産の取引状況を示す金融収支では、対外直接投資が1兆4072億円の回収超過となった。ソフトバンクグループが英半導体開発大手アーム(ARM)・ホールディングス買収のため、海外子会社から投資を回収したことが影響したとみられる。
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