インドの祝日「ディワリ」商戦 中国製品の不買運動が拡大 パキスタンとの領有権争い影響
【ニューデリー=岩田智雄】今月30日にインドで開かれるヒンズー教の最大の祭り「ディワリ」を前に、中国製品の不買運動がネットや口コミを通じて拡大している。インドと敵対するパキスタンを中国が支援するなどして、中印関係が悪化しているのが原因だ。在インド中国大使館は27日、「中国企業の対印投資と両国関係に悪影響を与えることを懸念する」との異例の声明を発表し、外交問題に発展する恐れも出てきた。
インドの市民は毎年、祝日となるディワリを前に、祭りを祝う爆竹や電飾を購入し、商店はにぎわいを見せる。しかし、全インド商業者連合によると、小売業者が卸業者からこれらのディワリ用中国製品を仕入れる需要は今年、前年比で45%も落ち込んでいる。
きっかけは先月、インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方のインド支配地域で起きた印陸軍基地襲撃テロだ。インドはパキスタンが越境テロの支援国だと非難し、その矛先はパキスタンと蜜月関係を築く中国にも向かった。以前にも中国人民解放軍によるインドへの越境行為が明らかになり、小規模な不買運動が起きたことがある。
当初、短文投稿サイト「ツイッター」やフェイスブックで「パキスタンの仲間の中国のモノはすべてボイコットしよう」「中国に教訓を与えよう」といった意見が広がったが、商業者連合のプラビーン・カンデルワル事務局長は「不買運動はその後、主婦や子供の間で口コミでも拡大した。このままだと、クリスマスや新年商戦でも同じ状況が続く。インドの業者にとっても損失だ」と話す。
中国は最近、インドの原子力供給国グループ(NSG)への参加や、パキスタンに拠点を置くイスラム過激組織の指導者を国連の制裁リストに載せることに反対し、インドとの対立要因になっている。中国とパキスタンは歴史的に友好関係にあり、しばしば「ヒマラヤより高く海よりも深い」と形容される。
関連記事