メキシコ・ペソが20年ぶり急落 「トランプ優勢」で先行き不安

米大統領選

 【ワシントン支局】米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ氏が優勢との報道を受け、外国為替市場で、メキシコの通貨ペソが約20年ぶりとなる急落を記録した。トランプ氏は米国やメキシコなどが加盟する通商協定に反対の姿勢を示してきた。「トランプ大統領」が誕生した場合に米国の政策が見通せないとして、投資家の不安が高まっている。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)などによると、外国為替市場でペソは一時1ドル=19・191ペソを記録。「20年以上みられなかった急な下落」という。

 メキシコは北米への輸出に向けた自動車メーカーなどの製造業が集積。トランプ氏は、メキシコや米国、カナダが加盟する「北米自由貿易協定(NAFTA)」をはじめ、貿易協定によって雇用が流出したと攻撃してきた。

 また、トランプ氏はメキシコとの国境に移民の流入を防ぐ「壁をつくる」などと繰り返し公言してきた。ペソ急落の背景には、こうした米国の強硬な対メキシコ政策もあるとみられる。