税制改正 「研究・賃上げ」で支援対象拡大 エコカー減税は厳格化し延長
2017年度税制改正では、日本経済の成長に向けて企業の研究開発や賃上げを支援する減税の対象拡大や、エコカー減税の対象絞り込みなども焦点になる。ビール類の酒税については、20年度から3段階で一本化する方向で調整。与党は12月8日に税制改正大綱を決定する方針だ。
政府は国内総生産(GDP)に占める研究開発費の割合を20年までに4%以上にする目標を掲げる。このため、与党は17年度改正で企業の研究開発費の8~10%を法人税から差し引く制度について、製品の製造などだけでなく、人工知能(AI)を使ったサービスの開発なども対象に追加。さらに研究開発を増やした企業ほど減税額を今より拡大する方向で議論する。
16年度末で期限を迎える自動車取得税のエコカー減税は2年以上延長する方針。現在は国が燃費目標として定めた「15年度基準」を5%上回った車などが対象で、総務省や自治体はより厳しい「20年度基準」を「一定水準以上達成している車」にするよう要求している。
麦芽比率などで異なるビール類の酒税については、20年度から3段階で26年度までに、350ミリリットル缶当たり約55円に統一する方針。時間をかけることでメーカーの開発に配慮し、消費者の理解を得る狙いがある。
第3のビールと税率が同じ酎ハイの税率は引き上げを検討。醸造酒ではワインの税率を上げ、日本酒を下げて一本化する方向性も打ち出したい考えだ。(田村龍彦)
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■2017年度税制改正の主な項目
≪配偶者控除≫
・年収要件103万円以下から引き上げ、年収制限を導入
≪酒税≫
・ビール類の税額を20年度から3段階で55円に一本化
・訪日外国人客が酒蔵などで酒を購入した場合、酒税免税
≪少額投資非課税制度(NISA)≫
・年間投資上限60万円、非課税期間20年の長期積立枠の創設
≪法人税≫
・企業の研究開発に対する減税の対象をビッグデータを活用したサービスなどにも拡大
・賃上げした中小企業の法人税減税を拡大
≪相続税≫
・保育所として貸し出されている敷地を相続後も貸与を続ければ非課税
≪車体課税≫
・今年度末で期限が切れるエコカー減税を2年以上延長、燃費基準の厳格化
≪国際課税≫
・多国籍企業による租税回避地を使った課税逃れの対策を強化
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【用語解説】与党税制改正大綱
さまざまな税金の税率や課税対象などを見直す「税制改正」の内容や、今後の検討課題を盛り込んだ文書。自民、公明両党の税制調査会が省庁や業界団体から要望を聞き取り、議論を重ねて改正内容を決める。予算編成に合わせて秋から作業を本格化し、12月に大綱をまとめるのが通例。与党の大綱に基づき政府も税制改正大綱を策定して閣議決定し、関連法案を国会に提出する。
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