待機児童、環境、防災などに手厚く予算配分 小池百合子知事「未来への道筋」

 
記者会見する小池百合子都知事=25日午後、都庁(酒巻俊介撮影)

  就任後初となる平成29年度当初予算案の編成を終えた東京都の小池百合子知事は25日の記者会見で、「改革を強力に推し進める予算だ」と手応えを語った。初となる各種団体へのヒアリングや知事査定に時間をかけて待機児童、環境、防災などの対策に手厚く配分。小池氏が目指す「未来への道筋」が予算案を通じて明らかになった。

 ■LED普及

 環境先進都市の実現に力を入れる小池百合子知事の肝いりで、高い省エネ効果がある発光ダイオード(LED)照明の導入を促進していく事業費計90億円を盛り込んだ。

 小池氏が「普及の起爆剤にしたい」と位置付けたのは家庭を対象にした無償交換事業。白熱電球2個を家電店で持っていけばLED電球1個と交換する仕組みで、家庭に100万個のLED電球を提供する。各家庭が残り1個もLED電球に切り替え、計200万個がLED化した場合、年間8万8000トンの二酸化炭素(CO2)排出量削減につながると試算しており、都環境局は「世界でも例のない規模」と強調する。

 ■待機児童

 少子化対策の重要な柱となる待機児童解消に向けた取り組みには、前年度比約403億円増の1381億円を計上した。

 23区内で保育施設の事業者に土地を貸し出す所有者に対し、土地の固定資産税を全額免除。産休や育休明けの保育士が自身の子供を保育施設に預けられず、復帰できない状況があることから、月額28万円を上限に都がベビーシッター代を負担する事業費も計上した。

 0~2歳児対象の小規模保育園などを卒園後、次の受け入れ先となる保育園が見つからない「3歳の壁」の解消に向けて、時間延長など預かり保育を行う私立幼稚園に対して園児1人に付き500円を補助する。

 ■防災

 地震時の倒壊、火災リスクを抑えるため、無電柱化の推進費として251億円を計上した。 

 都内道路の全延長の約9割を区市町村道が占めており、従来は区市町村の事業費のうち国が55%、都が22・5%を補助。今回、補助制度を拡充し、低コスト工法を取り入れるなど積極的な区市町村に対しては負担がゼロになるように補助金を手厚くする。また建築物の耐震化、木造住宅密集地域の不燃化に1210億円、水害対策に1371億円を計上した。