経済批判は封印…市場「安堵感」も「具体性乏しい」 週明け反応は限定的?

日米首脳会談
ドナルド・トランプ米大統領(右)と握手する安倍晋三首相=10日、ワシントンのホワイトハウス(共同)

 日米首脳会談でトランプ米大統領から日本の為替・金融政策に対する直接的な批判が出なかったことについて、市場関係者の間では安堵(あんど)感が広がった。ただ、経済関連は具体性に乏しかったとの受け止めもあり、週明けの東京市場の反応は限定的になるとの見方もある。(森田晶宏)

 「波乱にならなくて良かった」。ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏は胸をなで下ろした。事前にはトランプ氏が日銀の金融緩和策まで踏み込んで円安誘導と批判するのではとの警戒感もあったが、そうした懸念はいったん後退した形だ。

 10日のニューヨーク株式市場では、日米首脳会談を受けた日本の経済協力への期待などを背景にダウ工業株30種平均は続伸、前日比96ドル97セント高の2万0269ドル37セントと、終値の過去最高値を連日で更新した。

 週明けの日経平均株価について、井出氏は「前週末10日終値(1万9378円93銭)とほぼ横ばいから始まる」と慎重な見立てだ。

 日米首脳会談が無難に終わっても、市場関係者の注目は14~15日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言に移るとみられるためだ。加えて、平均株価の足元の水準に「それほど割安感はない」と井出氏は語る。

 一方、10日のニューヨーク外国為替市場で円相場は1ドル=113円台前半と前日終値近辺で終えた。みずほ証券の鈴木健吾氏は「経済関連は大枠での合意にとどまり、具体的な内容はみられなかった」と指摘。今週前半の円相場は、1ドル=113~115円台で推移するとの見方を示した。