経産省の全執務室、勤務中に施錠へ 取材の敷居高く「報道の制限につながる」

 

 経済産業省は27日から、原則として庁舎内の全執務室の扉を勤務時間中でも施錠する方針を明らかにした。世耕弘成経済産業相は21日の記者会見で「一般的なセキュリティー管理のレベルに合わせたもの」と指摘。ただ、先の日米首脳会談をめぐり省内の情報漏洩(ろうえい)が指摘された直後とあって、憶測を呼んでいる。

 財務省や外務省を含む中央官庁では入構時に受け付けでチェックを受けるが、内部では機密性の高い部署を除き、ほとんどの執務室は施錠されていない。経産省は今回、原則施錠に踏み切る。職員と面談する際は内線電話で連絡を取り、執務室外で対応するようにする。報道機関の取材や一般市民の来訪は敷居が高くなる。

 世耕氏は会見で、経産省が企業情報や通商交渉に関する機密事項を扱う役所だと強調。「経産相になってから、省内の情報管理は徹底したほうがいいと問題意識を持った」と説明した。

 会見では、記者から「報道の制限につながる」と懸念する声が相次いだが、世耕氏は「取材対応にマイナスの影響がないようにしたい」と述べるにとどめた。

 一方、経産省をめぐっては、米国のインフラ事業に日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が投資するとのリークがあったと週刊文春が報じた。

 世耕氏が日米首脳会談への同行を見送ったのは、米側の相手方である商務長官の就任の承認手続きが済んでいないのが表向きの理由だが、政府内では「情報漏洩の懲罰」との指摘もある。

 経産省の担当者は「庁舎管理の強化は報道の件とは関係ない」としている。