日米新時代を開き地域の安定・繁栄を

太陽の昇る国へ
トランプ米大統領(右)と握手する安倍首相=10日、ワシントンのホワイトハウス(共同)

 □幸福実現党党首・釈量子

 --先般、トランプ米大統領就任後初の日米首脳会談が開かれました

 日米関係の先行きを懸念する声もありましたが、このたびの会談で、日米同盟および経済関係の強化が確認されたことを歓迎したいと思います。

 懸案の安全保障をめぐっては、沖縄県の尖閣諸島について日米安保条約の適用対象であることなどが共同声明で明記されたことは、対中抑止の一環としても評価します。また、トランプ氏が会見で日本による米軍駐留受け入れに謝意を表したことも、国際社会に対する同盟の絆のアピールとして意義が大きかったのではないでしょうか。

 --首相訪米中に、北朝鮮が日本海に中距離弾道ミサイルを発射しました

 事前探知が困難な固体燃料使用による新型ミサイルとみられています。北朝鮮によるミサイル技術の進展は疑うべくもありません。北朝鮮が核ミサイル保有を進め、中国が強大な軍事力を背景に、覇権主義にひた走るなか、日米同盟の強化が欠かせないことは言うまでもないでしょう。双務性を高め、同盟強化を図るべきです。同時に、米国に依存する安保体制に安住し続けるのは、主権国家として問題も大きいと思います。憲法9条の改正をはじめ、防衛費倍増や装備の強化など防衛力強化を急がねばなりません。

 また、中国の海洋進出を受け、数年以内にも南シナ海などで軍事衝突が生じかねないことも想定し、万全の備えを講じるべきです。米国との連携強化などを通じ地域の安定確保に尽力すべきです。

 --通商問題については

 トランプ政権が環太平洋経済連携協定(TPP)離脱を鮮明にしたことを受け、わが党は、変化に即応して通商戦略を見直すよう主張してきたところです。引き続き、柔軟な対応を要請するとともに、このたび分野横断的に議論する枠組みを設けることが決まりましたが、経済対話を通じ、日米関係の一層の強化を図るよう政府に求めます。

 --経済の枠組みでは、自動車産業が焦点のひとつとなる見込みです

 トランプ氏は日本の自動車産業もやり玉に挙げていますが、米国で多くの雇用を創出しており、米経済にも貢献しているのが実情です。ビジネスマンとして名高いトランプ氏は、高いボールを投げてよこし、相手の出方をみながら交渉内容を詰めていくのがお得意のようにみられていますが、日本政府には、しっかりとした外交交渉能力の発揮を期待したいところです。

 その一方、米国側に不利な非関税障壁にあたるものがあることも否定できないことから、この際、税制や規制のあり方についても見直すべきだと思います。

 --経済協力でインフラ投資などのテーマも持ち上がっているようです

 もちろんリニア新幹線などのインフラ整備での協力も進めるべきでしょうが、そもそも、米国の輸出増や雇用拡大への協力であれば、大胆な減税や規制緩和など、わが党の唱える「自由からの繁栄」を目指した政策遂行も有効ではないでしょうか。国内の内需振興を図ることで、結果、米国からの輸入増を促し、米経済活性化に寄与することも可能だと思います。

 --さて、幸福の科学への清水富美加さんの出家が世間を賑(にぎ)わせています

 プロの宗教家となる出家について、ご本人の決断を私は全面的に支持します。もちろん、信仰や価値観に関わりますので、さまざまな捉え方があるのも無理からぬことかとは思いますが、今回は心身の健康、生命にも関わる問題です。「仕事をこなしてから事務所を辞めるべき」との意見に対しては、首をかしげたくなります。一昨年12月には電通の若手女性社員が過労から自殺するという痛ましい事件もあったところです。いずれの業界であっても、あまりに過酷な労働環境を業界特有のしきたりや慣習として黙認してしまうことは、働く側の人権を軽んじていることにほかならないのではないかと思います。

 また、従業員を酷使し、使い捨てにする「ブラック企業」が社会問題となっていますが、劣悪極まる労働環境の問題については、是正に向けた対策を講じるべきですし、根本的な解決には、雇用の流動性を高める必要もあるでしょう。仕事を通じて誰もが幸福や生きがいを享受できる、そのような環境整備を進めるべきだと考えます。

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【プロフィル】釈量子

 しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。