G20、経済下支え協調が焦点 トランプ政権後初 為替など意見交換
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が17、18日の両日、ドイツで開催される。トランプ米政権が発足して初めての財務相会合で、世界的に強まる保護主義的な動きに対抗し、世界経済の下支えに向けて協調できるかが焦点となる。為替問題では、貿易赤字の解消を目指す米国が、自国通貨を安く誘導する通貨安競争の回避などを主張する見込みだ。
麻生太郎財務相は14日の会見で、今回の会合について「持続可能で包摂的な世界経済の成長実現へ、G20としてどう対応するか議論する」と述べた。
トランプ政権が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)離脱など通商政策の転換を打ち出し、英国は月内に欧州連合(EU)からの離脱を通告するなど、保護主義的な動きが世界的に広まりつつある。麻生氏は会見で、「一国で経済は成り立たない」として、自由貿易の重要性を強調した。
G20は、首脳宣言などで「あらゆる形態の保護主義に対抗する」との立場をとってきた。
ただロイター通信などによると、今回の共同声明の草案には、そうした表現は盛り込まれていないとされる。議長国のドイツが「トランプ政権がのめそうな内容を目指している」(国際金融筋)ためだ。
米国のムニューシン財務長官は、米国の企業や労働者が不利な立場に置かれないよう、公平で開かれた貿易の推進を各国に呼びかける見込み。為替政策では、通貨安競争を回避するとしたG20合意の重要性を訴え、守っているかどうかを互いに確認したい意向だとみられる。
麻生氏は17日、ムニューシン氏との初の財務相会談に臨む方向で、為替のほか4月に開催される経済対話などについて意見を交わす見通しだ。
もっともトランプ政権は「局長などがおらず、今回の財務相会合などでは踏み込んだ議論はできないのではないか」(政府関係者)との見方もある。
ドイツは声明を従来よりコンパクトにしたい構えだといい、今回の会合は、対立色を出さない玉虫色の合意で決着する可能性もある。
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■G20首脳宣言(昨年9月、中国・杭州)での合意
・貿易と投資におけるあらゆる形態の保護主義に対する反対の意を再確認する
・金融政策は経済活動と物価の安定を支える
・持続可能な成長に向け、金融、財政、構造政策のすべての政策手段を用いる
・為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済と金融の安定に悪影響を与えうる
・通貨の競争的な切り下げを回避し、競争力のために為替レートを目標とはしない
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