日本の2倍…1人当たりのスタバ店舗数、韓国が世界4位 独走支える「現地戦略」
米コーヒーチェーン大手・スターバックスの人口当たりの店舗数で韓国が日本の2倍になった。2月末時点の韓国の店舗数は1008店にのぼり、1人当たりでカナダ、米国、シンガポールに次いで世界4位。昨年は韓国のコーヒー専門店では初めて売り上げ1兆ウォン(約1003億円)を超えた。高級コーヒー市場が成熟した日本と異なり韓国は未成熟な状態で、『スターバックス=高級コーヒー代名詞』というイメージが強い」という背景もありそうだ。一方で、スタバが日本など各国で展開しているスマートフォンアプリでの事前注文サービスは、韓国では定着していない。注文をしたまま店に来ない「ノーショー(予約不履行)」の客が多いからだという。
世界4位、売り上げ1兆ウォンなのだが…
米コーヒーチェーン大手・スターバックスの韓国法人、スターバックスコーヒーコリアによると、2月末時点の韓国内の同社の店舗数は1008店で、韓国の人口1人当たり0.00002店だった。人口5万人当たりスタバの店舗が1店あることになる。聯合ニュース(日本語電子版)など韓国メディアが報じた。
一方、日本国内の店舗数は約1040店で、1人当たり0.000009店。人口11万人当たり1店という計算になり、韓国の半分にも満たない。
ちなみに1人当たりのスタバ店舗が最も多い国はカナダだった。人口3628万人のカナダには1035店の店舗があり、3万5000人当たり1店舗、1人当たりでは0.00003店。2位はスタバの本拠地・米国、3位はシンガポールで、韓国は4位に食い込んだ。
さらに、韓国紙、中央日報(日本語電子版)によると、スタバは昨年、韓国のコーヒー専門店では初めて売り上げ1兆ウォンを超えた。スターバックスコーヒーコリアのまとめでは、1兆28億ウォンの売り上げを記録し、2015年(7739億ウォン)に比べて29・6%増えた。
スターバックスコリアの関係者も手応えを感じているようで、中央日報の取材に対して「ドライブスルー店舗、プリペイド式充電カード、サイレン・オーダー(O2O注文)などの韓国専用製品を発売した現地化戦略が功を奏したようだ」と説明している。
スタバは高級コーヒーの代名詞
もちろん韓国側は日本を強く意識しており、1人当たりのスタバ店舗数が韓国が日本の2倍になったことを積極的に評価しているようだ。
聯合ニュースは、3年早く進出した日本よりも韓国でハイペースで店舗が増えているのは、主な顧客層である20代から30代の若い女性からの人気が高いことに加え、韓国のコーヒー市場がインスタントからレギュラーコーヒーに変わる時期に参入し、顧客を先行獲得したためとみられると、伝えている。
また中央日報も、インスタントコーヒーから自家挽きコーヒーに移っていく時期に市場を先行獲得してコーヒー専門店の代名詞として位置づけられると同時に韓国人の口に合うメニューやサービスを開発したと、指摘している。
一方で聯合ニュースは業界関係者の話として「高級コーヒー市場が成熟した日本とは異なり、韓国はまだ未成熟な状態のため、『スターバックス=高級コーヒー代名詞』というイメージが強い」として、韓国におけるコーヒー市場の“未熟さ”が背景にあると暗に認めている。それでも、「スターバックスコリアはほかの国に進出したスターバックスよりも現地化にも成功した方なので当分独走が続くだろう」と強気だ。
事前注文サービスが韓国で定着しない理由
韓国人にお気に入りのスタバなのだが、どうしてもこの国に定着しない便利サービスがある。朝鮮日報が昨年12月、スタバが日本など各国で展開しているスマートフォンアプリでの事前注文サービスが、韓国で定着しない理由について報じている。
アプリを使って事前に飲み物を注文、最寄りのスタバ店舗で並ぶことなく商品を受け取れる「サイレンオーダー」と呼ばれるこのサービスは、韓国では日本より一足早く2014年5月に導入されたという。エンジェルインアスやカフェベネ、ホリーズコーヒーなど韓国の大手コーヒーチェーンも同様のサービスを始めたのだが、導入から1年ほどで、スタバを除くほとんどのチェーンでサービスが中止された。注文したままなかなか店に現れない「ノーショー(予約不履行)」の客が多いためだという。
事前注文サービスでは通常、注文と同時に料金決済が行われるため、商品を取りに現れなければ客が損をすることになる。だが、遅れて来店した客が「ドリンクが冷めてしまったから作り直してほしい」と求めるケースもあるようだ。
スタバは現在もこのサービスを韓国で続けているというが、“ノーショー”は国民性なのだろうか。
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