日露首脳会談、北方領土進展図る 共同経済活動実現へ協議

 
ロシアへ向け出発する安倍首相と昭恵夫人=27日午前、羽田空港

 安倍晋三首相は27日午後(日本時間同日夜)、ロシアのプーチン大統領とモスクワのクレムリン(大統領府)で会談し、北方領土での共同経済活動の実現に向けて協議した。元島民による4島へのビザなし訪問に関しては、空路利用の開始で合意したい考え。核・ミサイル開発を強行する北朝鮮対応をめぐっては、挑発行動の阻止への協力を要請する意向だ。

 首相としては、共同経済活動の具体化を通じ、北方領土問題を含む平和条約締結交渉の進展につなげる狙いがある。両首脳の会談は17回目となる。

 昨年12月の首脳会談では共同経済活動の実現に向けた協議開始で合意。今年3月には初めての外務次官級協議を開き、漁業や観光、医療分野などで具体的な事業案を双方から提示した。

 今回の首脳会談では、優先的に進める事業案を絞り込むため、各分野の専門家による両政府合同の官民調査団を今夏にも北方四島に派遣することで合意する見通し。緊迫化するシリア情勢も議題になるとみられる。

 会談に合わせ、日露両政府は都市開発や医療など、経済協力に関する文書も結ぶ予定だ。

 首相はモスクワに27日午後、政府専用機で到着。28日には英国でメイ首相と会談し、30日に帰国する予定だ。(モスクワ 共同)