北ミサイル3週連続の挑発「ええかげんにしてほしい」 漁業関係者らは怒りと不安
北朝鮮が29日早朝、また弾道ミサイル発射に踏み切った。4月以降、ほぼ毎週のように繰り返される国際社会への挑発行為。「ええかげんにしてほしい」「不測の事態が心配だ」。関係者はいらだちの中に不安をにじませた。
弾道ミサイルが落下したのは、新潟県・佐渡島から約500キロ、島根県・隠岐諸島から約300キロに位置する排他的経済水域(EEZ)内で日本海側の自治体は対応に追われた。
島根県は臨時の危機管理連絡会議を招集。中国電力島根原発(松江市)や漁船など船舶の被害確認を進めた。岸川慎一防災部長は「発射は3週連続で予断を許さない状況が続いている。危険性が高まっていると言わざるを得ず、不測の事態に心を配る必要がある」と危機感を募らせた。
原発15基を抱える福井県も電力事業者から情報収集に追われた。異常がないことが確認されたが、危機対策・防災課の担当者は「引き続き国からの情報などを注視したい」と語る。
一方、漁業関係者は不安をにじませる。山陰沖で操業する山陰旋網漁協(鳥取県境港市)の担当者は「大変危惧している」と話す。実際に隠岐諸島周辺で操業する別の漁協の男性職員(45)からは「ええかげんにしてほしいというのが本音だ」との声が漏れた。
佐渡島の漁協専務理事、内田鉄治さんも「情勢が悪化し、沿岸に近いところに落ちることがあれば各漁船に無線で直接連絡しなければいけない事態になるかもしれない」と警戒感を強めた。
拉致被害者家族からは憤りが上がった。横田めぐみさん(52)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(81)は「真剣な対話を呼びかけられているのに、なぜ緊張を高める行動を繰り返すのか」と話す。
有本恵子さん(57)=同(23)=の父、明弘さん(88)は「『またか』という思いだ。国際ルールを守るよう北朝鮮を説得すべきだ」と怒りをにじませ、母、嘉代子さん(91)は「ミサイルとともに拉致問題の一刻も早い解決を急いでほしい」と訴えた。
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