日欧EPA チョコ一定量まで無関税 大枠合意へ詰めの協議
日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉は26日、7月の大枠合意に向け、具体的な落とし所を探る詰めの協議に入った。投資をめぐる企業と進出先国との紛争処理手続きなど、見解の隔たりが大きく合意に時間がかかりそうな問題は先送りする見通しだ。チョコレートなど主な菓子類では市場開放を進める方向で調整する。
「交渉は大詰めを迎えた。いよいよ調整に入る」
自民党対策本部の西川公也本部長は26日、東京都内で記者団にこう強調した。
政府はこれまで、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を含む通商協定の交渉では、条文の精査といった技術的な作業を残してほぼ合意に至った段階を「大筋合意」と表現してきた。
だが、保護主義的な動きが強まるなか日欧は自由貿易の推進をアピールしようとEPAの締結を急ぐ。このため、今回は7月6日にも開催する日欧首脳会談で積み残し分野があっても関税や政府調達など主要な部分の決着をもって「大枠合意」を打ち出す構えだ。
今回保留になりそうなのは、進出先の政府の急な制度変更などで打撃を受けた企業の紛争処理手続き。企業が訴訟を起こす場合、世界銀行傘下の「投資紛争解決国際センター」の仲裁制度を使って解決する方法が一般的だ。TPPなど日本が過去に合意した経済連携にも盛り込まれている。
だが、EUは米国主導の同制度に否定的で、カナダとの包括的貿易協定(CETA)で合意した二審制の新たな投資裁判所制度の導入を主張。従来の枠組みを使いたい日本との溝は深く、決着を先送りする。
一方、最大の焦点となる関税分野では、EUの自動車関税(10%)を早期に撤廃させる見返りに、日本も農産物や加工食品の市場開放をある程度受け入れる。
チョコレート(10%)やキャンディー(25%)は、一定量まで無関税や低関税にする輸入枠の設定で調整。懸案のチーズ(ナチュラルチーズで29.8%)でも関税品目を細分化し、国内産と競合が少ないものは一部で引き下げや撤廃に応じる方向で検討している。
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