“住みたい街ランク3位”の難波が急上昇 「住・食・遊」ゴチャ混ぜ感に大阪らしさ
大型商業施設や商店街が集まり、訪日外国人客でにぎわう大阪ミナミの路線価が急上昇した。3日に発表された近畿2府4県の路線価によると、大型商業施設「なんばパークス」がある大阪市浪速区難波中2が、対前年変動率20・9%で6位(昨年10位)に上昇。大阪市中央区心斎橋筋2の戎橋ビル東側の路線価は前年に比べ36%も上がった。とくに難波は近年、住宅地として魅力を増しているといい、大手不動産会社による最新版の「住みたい街(駅)ランキング」で3位に輝いた。ミナミの人気上昇の背景にあるのは…。
従来は単身者向けが中心だったのが…
「職場も遊ぶ場所も近いし、いつでもご飯を食べられる。それでいて家賃も高くない」。なんばパークスから徒歩圏内のアパートで1人暮らしをする飲食店従業員の田中寿樹さん(29)は先週末の夕方、食材の買い出しに訪れたスーパーで楽しそうに話した。
御堂筋のオフィス街に近く、交通の面でもJRや近鉄、南海、市営地下鉄が乗り入れる難波は、従来、商業地として栄えてきた。繁華街に近いこともあり、「住宅需要は単身者向けが中心だった」(不動産経済研究所の笹原雪恵大阪事務所長)という。
外国人観光客増え、雰囲気も明るく 利便性高まりファミリー層も移り住む
そうした傾向に変化が起きたのは、平成24年ごろ。JR難波駅前の再開発で大規模マンションが売り出され、ファミリー層も「利便性が高い」と移り住むようになった。笹原所長は「訪日外国人客が増えて街全体の雰囲気が明るくなり、人の流れが変わったことも大きい」と指摘する。
新築分譲マンションの発売戸数(浪速区)でみると、それまでの300戸台から、24年828戸▽25年665戸▽26年488戸▽27年368戸▽28年548戸-と増加傾向だ。住宅需要の高まりは、住宅情報誌「SUUMO(スーモ)」を発行する不動産大手「リクルート住まいカンパニー」(東京都)のランキングにも表れている。
「住みたい街」1位西宮北口、2位梅田に続く3位が難波とは…
今年3月に発表された「住みたい街(駅)ランキング」で、5年連続で1位、2位を独占した「西宮北口(阪急神戸線)」と「梅田(地下鉄御堂筋線)」に続き、3位に「なんば(同)」がランクイン。一昨年の10位、昨年の7位から順位を上げた。
同社によると、調査対象は近畿2府4県に住む20~49歳の男女で、今年1月下旬にインターネットを通じてアンケートを実施した。
人気の街の評価基準を分析すると、「なんば」については「住む、食べる、遊ぶ」を、近いエリアでまとめて済ますことができる利便性の点数が特に高く、大阪らしい「ごちゃまぜ感」が好感を得たとみられる。
自由回答でも、「地下鉄などが集まり交通アクセスがよい」「飲食店が多く大きな商業施設があり、生活しやすそう」といった意見のほか、「下町で人情がある」と土地柄に魅力を感じる人もいた。
1平方メートル当たりの路線価は、昨年の91万円から、今年は110万円まで上昇。
同社の担当者は「なんば駅だけでなく、周辺数駅を含めた広いエリアを『なんば生活圏』として捉える傾向があり、刺激的で利便性の高いなんばブランドの人気はしばらく続くかもしれない」と話している。
関連記事