ベトナム・ハノイ、中心部へ二輪乗り入れ禁止 30年までに実現、渋滞緩和
ベトナムの首都ハノイ市は、2030年までに市中心部への二輪車乗り入れを禁止することを決定した。深刻化する渋滞の緩和や大気汚染の防止が目的だ。同市の調査では市民の賛成を得ているとされるものの、公共交通の整備が遅れるなか二輪車の乗り入れ禁止の実現を疑問視する声も上がっている。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。
ハノイは現在、二輪車の登録台数が520万台、四輪車が48万6000台に上る。今後も自動車販売台数の拡大が続く見通しだ。ハノイ市人民委員会によると、交通量はすでに道路交通整理の処理能力を超えており、渋滞が慢性化している。排ガスによる大気汚染の悪化も深刻だ。
同委員会は今後、段階的に個人車両の規制を進める。17~20年にかけて渋滞が激しい一部地域では自家用車両の乗り入れについてナンバープレート番号の奇数と偶数による通行規制などを実施、30年までに市中心部への二輪車乗り入れを禁止する。
車両の乗り入れ規制を進めるうえで、公共交通の整備加速が不可欠とされる。同委員会は、市中心部における輸送需要に占める公共交通機関の割合を、現在の12%から20年までに30~35%、30年までに50~55%を目標に掲げる。
同委員会と同市警察が市内30地区の1万5300世帯を対象した調査によると、調査対象者の90.3%が「市中心部への自家用二輪車乗り入れ禁止」を支持した。84%が「自家用車の利用制限」に賛成、72%が「通勤・通学時間の調整」を支持した。
一方で、同委員会の決定を受け、ソーシャルメディアでは、ハノイは公共交通の整備が遅れており二輪車乗り入れ禁止は非現実的だとの声も上がる。
激しい交通渋滞は経済成長の阻害要因ともされるなか、ハノイ市は公共交通の整備を加速させ、予定通り二輪車の乗り入れ禁止を実施できるのか、今後の動きが注目される。(シンガポール支局)
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