政府、サイバーセキュリティ戦略見直し 東京五輪に向け司令塔を設置

 

 政府のサイバーセキュリティ戦略本部(本部長・菅義偉官房長官)は14日までに、インターネット環境の安全確保を目指す「サイバーセキュリティ戦略」の見直しに向けた中間報告をまとめた。2020年東京五輪・パラリンピック大会へのサイバー攻撃に対処する政府の司令塔を18年度末ごろ創設する。トラブルなどの情報を官民で速やかに共有し対処する仕組みも新たに構築。情報提供しやすい環境づくりへ法整備も検討すると明記した。

 現在の戦略は15年9月に閣議決定。実施期間は18年9月までだが、中間報告に基づく新しい施策も同時に進めていく。

 司令塔は「サイバーセキュリティ対処調整センター」。電気、通信、交通、医療などの重要サービスにサイバー攻撃があれば、対処方法を即座に助言。五輪大会組織委員会と連携し、被害を最小限に食い止める。五輪を控え、19年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で運用を試す。

 専任要員を十数人程度配置するだけでなく、民間の技術者ら200人以上とも連携態勢を取る。

 これとは別に、官民が協力して情報を集約、分析するための仕組み「情報共有・連携ネットワーク(仮称)」を1年以内につくる。サイバー関連の障害、脅威といった情報を蓄積。企業秘密を理由に提供をためらう必要がないよう、情報保護や守秘義務の基準を設ける。法整備も検討する。

 16年度にセンサーで監視した政府機関に対する脅威件数は約711万件に上り、15年度の約613万件から増加。17年度に政府が取り組む計画案として「サイバー空間の積極的平和主義」を打ち出し、ネット上の国際的ルール構築に関与していくと盛り込んだ。