“古巣”復帰の野田聖子総務相 総裁選名乗りで意気軒昂…郵政、ITなど課題も山積 

 
官邸に入る野田聖子総務兼女性活躍担当相=3日午後、首相官邸(宮崎瑞穂撮影)

 野田聖子氏の総務相就任は、平成11年に郵政相を退任して以来、18年ぶりの“古巣”への復帰となる。当時を知る旧郵政省系の総務省幹部らは「情報通信や郵政の分野に詳しく安定感があった」と歓迎する。内閣改造の目玉として意気軒昂の野田氏だが、この間に郵政は民営化され、情報通信は進展。新たな課題も多い。

 野田氏は3日夜、首相官邸で記者団に対し、来年の自民党総裁選について、「総裁選は権力闘争であると同時に3年に一度だけは候補者がすべての政策を戦わせ、国民とつながる場面だ。次も必ず出るということは申し上げていく」と述べ、出馬したいとの意向を示した。野田氏によると、安倍晋三首相(自民党総裁)にも伝えたという。

 安倍政権で女性議員の不祥事が相次ぎ支持率が低下する一方、今回の内閣改造の目玉の一人としてスポットライトを浴びる野田氏。否が応もなく気持ちも高ぶっているようだ。

 野田氏は郵政相時代、学校のインターネット環境整備や地上デジタル放送の整備に注力した。当時、課長補佐として支えた幹部は「若かったが、安定感があった。今後も社会的弱者への配慮を意識した情報通信政策を打ち出すのでは」と期待する。

 郵政分野の幹部は「全国一律の提供を義務付けられた『ユニバーサルサービス』の確保に力を入れるのでは」と指摘。高市早苗前総務相も3日の記者会見で「ユニバーサルサービス維持」を引き継ぎ事項に挙げた。自民党の郵政関係議員も「郵政行政を立て直してほしい。現状では民営化の方向性が中途半端だ」と注文を付ける。

 ただ、総務省は旧郵政省だけでなく、旧自治省、旧総務庁を統合しており、郵政相時代には縁のなかった地方行財政なども担当することになる。今回は、マイナンバー制度担当相としても、伸び悩むマイナンバーカードの普及などにも取り組まなければならない。

 野田氏には、古巣といってあぐらをかくことは許されないどころか、安倍政権の重要施策を担う要の省庁のトップとして、結果が求められる。