過疎地で自動運転実証実験 鉄道の廃線跡など活用 9月から、20年実用化目指す

 
実証実験に使われる自動運転車(国交省提供)

 公共交通機関が乏しい過疎地の住民の足を確保しようと、国土交通省は「道の駅」などを拠点に、自動運転車の実証実験を9月からスタートする。ドライバーがいない自動運転車に住民を乗せるほか、農産物など荷物を運ぶ実験も行う。政府は2020年までに過疎地での自動運転車の実用化を目指しており、安全性に加えて、車両の導入や運行に関するコストなどを検証する。

 実験は9月2~9日の栃木県栃木市を皮切りに、全国の計13カ所で今秋中に実施。フランス企業製の小型バスタイプの電気自動車「ロボットシャトル」など計4種類の車両を使用する。

 栃木市では、道の駅「にしかた」と市役所支所や集落を結ぶ計約1.5キロに仮設する専用道路で、ロボットシャトルが時速10キロで走行する。

 公募で選ばれた住民ら約80人に限り、一度に6人まで乗車できる。農家から道の駅などへの農産物の輸送に活用できるかも検証する予定。拠点となる道の駅は、乗客の待機場所や車両の駐車場として使われる。

 また山形県高畠町では、自動運転車の専用道として鉄道の廃線跡を活用。長野県伊那市では小型無人機「ドローン」と自動運転車を組み合わせて貨物を配送する構想がある。

 過疎地でバス路線が縮小する中、ドライバーが不要な自動運転車は低コストの公共交通機関として期待されている。

 実証実験に関する国交省有識者会議メンバーで、全国「道の駅」連絡会アドバイザーの小山源昭さんは「住民の高齢化が進む中山間地域の問題に着目し、解決を目指す点では画期的だ。全国約1000カ所にある道の駅で順次、導入が進むと期待したい」と話した。