日本を支える研究活動と技術開発

大学発 日本 人と技術
8月9日に開かれた共同記者会見

 ■大学、専門学校などが連携 地域産業の中核担う人材を養成

 ≪埼玉工業大学≫

 全国の大学や専門学校など合計9の教育機関と連携し、インターネットを活用して地域産業の中核を担う人材養成に取り組むことになり、8月9日に共同記者会見を開いた。

 同大学が代表校となり、4大学(東北福祉大学、千葉商科大学、東京工科大学メディア学部)、3専門学校および業界団体、企業が構成機関として参画。主な活動として、埼玉(深谷市)、宮城、新潟、京都など、各地域のニーズに応じたオーダーメード型の教育プログラムを、サービス従事者、民間企業の社員、教員および教職希望の学生、高校生を対象に実施する。ネット利用推進に必要な技術、セキュリティー、法務、コンテンツなどは独自の教材を開発する。

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 ■東京・八王子で「わくわくサイエンス祭」開催

 ≪工学院大学≫

 8月26、27日の2日間、子供たちに科学のおもしろさや大切さを伝える「わくわくサイエンス祭 科学教室」を八王子キャンパス(東京都八王子市)で開催した。

 約7300人が来場した多摩地域最大級のこの科学イベントは、今回で24回目。演示テーマを担当する学生たちは自らが企画・運営や「教える立場」として参加することで、企画力・技術力・コミュニケーション能力が高まる効果があり、実学教育の場ともなっている。

 今回は2015年に包括連携協定を締結し、今年市制100周年を迎えた八王子市と共同で開催。同大学が取り組む「八王子学」や、八王子市内の変遷をパネルなどで紹介する展示コーナーを設置、来場者に同市の歴史や魅力を紹介した。

 ■人力飛行機同好会「鳥人間コンテスト」に初出場

 ≪広島工業大学≫

 人力飛行機同好会「HIT SKY Project」が、「第40回鳥人間コンテスト2017」(読売テレビ主催)に初出場した。同好会発足以来の悲願で、滑空機部門にチャレンジした。

 同好会には、先輩から受け継がれた機体設計図があり、毎年少しずつ改良を加えてきた。今回、安全性を向上させ、他チームの取り組みを参考にし、設計図以外の応募書類にも改善を加え、ついに書類選考を通過して出場にこぎつけた。

 完成した機体の名前は「雙鶴(そうかく)」。鶴学園の鶴を用い、遠くへ飛んでいく鶴のようにとの思いを込めた。結果は22.08メートルであったが、今回の出場を糧に来年度以降も挑戦を続けるとしている。

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 ■タッチパネルにも利用モスアイ構造フィルム開発

 ≪東京理科大学≫

 新しく開発した紫外線硬化性樹脂を使い、光に対して反射防止効果を持つモスアイ構造の転写に、基礎工学部電子応用工学科の谷口淳教授とオーテックスの日和佐伸研究員の研究グループが成功した。モスアイ構造はナノ単位の針状構造をしており、同構造を利用した反射防止フィルムはすでに大型ディスプレー表面に使われているが、触ると壊れやすく、かつ指紋が付きやすい問題があった。

 今回開発した技術を利用すれば、触っても壊れず、汚れにくくさらに汚れても容易にふき取れるという。この結果、スマートフォンなどタッチパネルにモスアイ構造の反射防止フィルムが利用できるようになるとしている。

 ■IBMのAI活用し修学アドバイス試行

 ≪金沢工業大学≫

 IBMの人工知能(AI)型システム「ワトソン」を活用し、個々の学生にあった修学アドバイスを行うサービスを8月1日から4日にかけて試験的に始めた。完成したAI搭載の修学アドバイザー「KITコグ」は、100万件を超える卒業生の学習履歴のビッグデータを学習し活用できる。具体的には、成績情報や図書の貸し出し冊数、学習センターの利用状況や進路先、さらには、個々の学生の性格診断の結果など、約40項目に及ぶ学生に関するデータを学習。その学習結果に基づき、在学生一人ひとりに類似する卒業生をランキング形式で抽出する。

 在学生が、最も類似する卒業生を選択することで、その卒業生が残した学習履歴データから修学に対する具体的な取り組み事例や改善方法といった情報を、在学生にアドバイス情報として提供する。

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 ■幕張で9月開催「東京ゲームショウ2017」に出展

 ≪大阪電気通信大学≫

 総合情報学部デジタルゲーム学科が、9月21~24日に幕張メッセ(千葉市)で開催されるコンピューターエンターテインメントの日本最大規模の総合展示会「東京ゲームショウ2017」に出展する。同学科の出展は今年で11回目。出展作品は数カ月にわたる学内コンペを経て多数の応募作品の中から選ばれ、次世代エンターテインメント・ビジネスの担い手となる学生たちのゲーム作品をはじめ、映像やイラストレーションなど幅広いコンテンツの作品を展示する。

 また、同学科は9月16、17日にみやこめっせ(京都市)で開催される西日本最大級のマンガ・アニメイベント「京都国際マンガ・アニメフェア2017」にも出展。学生たちによる作品展示に加え、近年話題となっている最先端技術を駆使したAR・VR体験などを実施する。

【ガイド】

 工学院大学    E-mail:gakuen_koho@sc.kogakuin.ac.jp

 芝浦工業大学   E-mail:koho@ow.shibaura-it.ac.jp

 千葉工業大学   E-mail:cit@it-chiba.ac.jp

 東京電機大学   E-mail:keiei@jim.dendai.ac.jp

 東京理科大学   E-mail:koho@admin.tus.ac.jp

 東京都市大学   E-mail:kouhou@tcu.ac.jp

 大阪工業大学   E-mail:kikakuka@ofc.oit.ac.jp

 大阪電気通信大学 E-mail:kouhou@mc2.osakac.ac.jp

 金沢工業大学   E-mail:koho@kanazawa-it.ac.jp

 豊田工業大学   E-mail:s-koho@toyota-ti.ac.jp

 広島工業大学   E-mail:kouhou@it-hiroshima.ac.jp

 愛知工業大学   E-mail:d-koho@aitech.ac.jp

 埼玉工業大学   E-mail:kikaku@sit.ac.jp