前回2006年に胡主席が米国を訪問した当時、米国は唯一の超大国だった。金融危機を経て、中国は昨年、日本を抜き世界2位の経済大国となり、軍事力も増強を続ける。一方で、輸出で稼いだ外貨準備で米国債を大量購入し、米財政赤字を穴埋めしてくれる存在にもなった。
「中国が米国最大のライバルにのし上がったのは明らかだが、両国の相互依存も非常に密接となった」。米ブルッキングス研究所のニボラ上級研究員は、米中関係が一段と複雑さを増していると指摘する。
「人民元問題で過去数カ月、いらだちを続けてきた」(米外交問題評議会のダナウェイ上級研究員)というオバマ政権は、胡主席の訪米前に対中経済戦略の見直しを図った。
ガイトナー財務長官は12日の講演で、「中国が市場を米国製品に開放すれば、中国も米国への輸出や投資機会を与えられる」と言明。対中圧力を維持しながら、市場開放で相互に利益を追求する姿勢を鮮明にした。
米国経済界には「中国は規制や補助金を通じて自国企業を優遇して、米国企業を不当に扱っている」(米商工会議所)との不満が根強い。胡主席は「(外国企業も)平等に扱う」と述べ、知的財産権侵害の取り締まり強化、政府調達の国内企業優遇策見直しなどを約束した。
しかし、政府が市場を支配する「国家資本主義」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)を維持する中国に急速な自由化は望めないとの声は多い。
「日本の底力はまだまだ…」
「私は動揺していない」
米側に雇用創出効果
【石平のChina Watch】