金融政策も限界か、資金需要高まらず 「のれんに腕押し」白川総裁も嘆く (2/2ページ)

2012.5.24 05:00

金融政策決定会合後に記者会見する白川方明総裁=23日午後、日銀本店

金融政策決定会合後に記者会見する白川方明総裁=23日午後、日銀本店【拡大】

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 もっとも、財政出動を伴う成長戦略に対し、賛成するフランスと反対するドイツの溝は深い。6月17日のギリシャの再総選挙では「反緊縮財政派」が政権を握ってユーロ圏から離脱する可能性もあり、他の重債務国への危機の波及や金融不安の拡大が不安視されている。

 こうした情勢を背景に、足元の東京市場では、日経平均株価が8500円台まで下落し、為替相場も1ドル=79円台に上昇。株高と円安を進めた2月14日の追加緩和の効果もはげ落ち、企業などからも、さらなる緩和を催促する声は高まっている。

 また、政府・民主党は、景気を冷やす恐れのある消費税の増税法案の早期成立を目指しており、23日の社会保障・税一体改革特別委員会で、安住淳財務相は「さらなる緩和を適宜適切に弾力的にしていただけると思う」と、金融緩和による景気の下支えに期待感を示した。

 「札割れ」が頻発

 だが、「金融政策も限界だ」(メガバンク)との声も少なくない。金融市場に資金を供給するため日銀が国債を買い入れる入札では、応札が供給予定額を下回る「札割れ」が頻発。5月16日には、資産買い入れ基金による国債買い入れオペは予定額の6000億円に対し、応札額は4805億円しか積み上がらなかった。白川総裁も会見で、資金需要が高まらない現状を「のれんに腕押しだ」と嘆いた。

 「思い通り資金を供給できない」(市場関係者)状況で、日銀は購入対象の国債の期間を延長するといった手を打ったが、緩和策のタイミングも含め、対応に苦慮しそうだ。