中国の海上ブイは過去に南シナ海でも問題化している。一昨年5月、南沙諸島の領有権をめぐりフィリピンとの緊張が高まる中、中国海軍艦艇などが南沙海域に突如、ブイを設置、フィリピン政府は抗議した。日中のEEZの境界線は、両国の海岸線から等距離の日中中間線だが、中国側は沖縄諸島の西側まで広がる大陸棚の東端「沖縄トラフ」を主張。中間線付近にはガス田もあり、中国は平成20年、継続協議対象で現状維持すべきガス田「樫(かし)(中国名・天外天)」で不当な掘削を行っている。
海洋法条約と国内法の「排他的経済水域と大陸棚に関する法律」では、構造物設置や科学調査はEEZを管轄する国にしか認められていない。海保の政策評価広報室は産経新聞の取材に、「一般論として構造物設置は海洋法条約に反している」と説明。中国が海上ブイを不当に設置したことについては「担当に事実関係を確認中」と回答した。