マレーシア労働組合会議は「雇用者だけが負担を免れる差別的な措置だ」として反発を強めている。これに対して財務省は、今回の賃上げで外国人労働者の月収は300~500リンギット上昇するとし、月34~154リンギットの人頭税の負担は生活を圧迫するほどではないと応じている。
一方、マレーシア雇用者協会は政府の措置を歓迎している。雇用者が利益を独占するとの批判に対しては、結果的に政府の税収増に貢献できると反論。同協会幹部は「賃上げが実現した以上、外国人労働者は交通費や住宅費なども応分に負担すべきだ」と述べ、さらなる負担軽減を目指すとの意思を表明した。
マレーシアの現在の労働人口は約990万人で、製造業や農業などを中心におよそ2割を外国人労働者が占めるとされる。今後も雇用者と外国人労働者の間で負担をめぐる綱引きは続きそうで、政府の調整能力が問われる展開になりそうだ。(シンガポール支局)