こうした状況を受け、インド政府は対策に動き出した。環境省が大気汚染問題の解決に向けた行動計画を策定。個人所有の自動車に対する年1回の排ガス検査や都市部の駐車料金の引き上げなどを盛り込んだ。
環境省幹部は「駐車料金が20ルピー(約35円)なら誰でも払えるが、200ルピーなら公共交通機関に切り替える利用者が増える」と述べ、同計画を可能な限り早く国会に提出する意向を示している。
一方、都市部を中心とする政府の対策に対し、専門家からは都市部と同じく自動車が急増する地方や、屋外の大気汚染の一因ともなっている屋内の空気汚染も考慮した包括的な対策が必要との声があがる。
政府機関のインド医療研究評議会幹部は、11年の政府調査で67%の家庭が固形燃料を使用していると指摘。「屋内の空気汚染による死者数も年100万人を超えている恐れがある」と警告を発した。
経済成長の加速と環境の改善・保護を両立できるか、インド政府の手腕が問われている。(ニューデリー支局)