人口のピークを迎える時期は、アジアの平均が32年、東南アジア諸国連合(ASEAN)の平均が42年と推測されるが、フィリピンは77年まで人口が増え続ける見通しだ。
リポートでは「有利な人口動態が、国外居住者からの送金などに表れている。これはフィリピンやベトナムで顕著だ」と指摘する。フィリピンの国外居住者からの本国送金は、12年に213億9100万ドル(約2兆300億円)に達し、11年の201億1700万ドルから6.3%増加。同国中央銀行が目標に掲げた5%増を超え、2年連続で過去最高を更新した。
フィリピンでは国民の10%以上が国外に居住している。国外居住者の送金は、12年に同国経済の70%を占めた消費を活性化させ、国の経常収支を支えるなど、同国経済の重要な柱となっている。(シンガポール支局)