日銀の長期国債保有残高【拡大】
日銀は3日、黒田東彦(はるひこ)総裁の下で初めての金融政策決定会合を開き、2%の物価上昇率目標の達成に向けて、現在2つの方式に分かれている国債の買い入れ手法を統合して購入額を大幅に増やすことを軸に追加金融緩和策の検討に入った。
上場投資信託(ETF)など元本割れリスクがある資産の購入拡大や、期限を決めずに国債を購入する「無期限緩和」の導入を、予定の2014年から前倒しすることも議論されたとみられる。会合は4日まで。
黒田総裁は、物価目標の達成時期について「2年を念頭に大胆な金融緩和を行う」と繰り返し表明しており、会合でどこまで白川方明前総裁時代からの政策転換を打ち出せるかが、「有言実行」の試金石になる。
一方、衆院議院運営委員会は3日の理事会で、黒田総裁を9日付で再任する政府の同意人事案について、5日に同委員会で黒田氏から所信を再聴取し、本会議で採決することを決めた。参院も同日に再聴取と採決を行う見通し。黒田氏の再任案は衆参両院で賛成多数で承認される見通しだ。