しかし、5月第4週は個人の買いの6割超が信用取引。30日、6月3日と大幅な下落が続いたことが、多くの投資家の痛手になったとみられる。株価下落により担保として差し入れている株の価値が目減りし、追加の担保となる証拠金を求められる「追い証」が、松井証券では3日、500件程度発生したもようだ。
自己資金の約3倍まで投資できる信用取引は、今年1月から規制が緩和され、それまでは証拠金は現金や株を受け渡すまで再利用できなかったが、同じ担保で何度も売買できるようになった。規制緩和により、信用取引の売買代金は4月、前年同月の5倍近くに相当する約25兆円まで膨らんだ。信用取引の活発化は株価上昇にも貢献する半面、追い証の捻出のために株を売る動きなどが株価下落にも拍車をかける。
株価の調整局面は「急激な上昇で株取引に入れなかった個人投資家にとっての好機」(松井証券)との見方もある。ただ、株価の軟調が続けば、投資家心理を一段と悪化させそうだ。